−この地に生きる−

あまくさ人


安全でおいしい農産物づくりに取り組んでいるあまくさの人びとを紹介。

その魅力に迫ります!!


 

佐伊津町

 

    はただ つかさ

  畑田 司 さん (74)

☆繁殖農家として母牛3頭を飼育。その他に米や飼料作物も栽培。

☆就農60年

  「セリ後の反省会はいつも楽しみです。牛飼い同士、いろんな話が聞けますから。出荷は年に3頭なのでセリに出さないときもありますが、反省会は無欠席です(笑)」と笑顔で話す畑田さん。就農60年牛と共に歩んできたという畑田さんにそのお話を伺いました。(取材日:平成22年9月9日)

 

―就農されたきっかけ、またこれまでの経歴を教えて下さい。

 私は学校を卒業後、菊池に1年間農業研修に行き、その後就農しました。

 父の時から農耕用として牛を飼っており、自分が就農してから繁殖用として頭数を増やしました。一番多い時は9頭いました。30年間は働きにも行きながらでしたので、大変でしたが妻と2人で頑張ってきました。

 

―勤めながら牛を飼うのは想像するだけでも大変だなと、頭が下がる思いです。現在は母牛を3頭飼っていらっしゃるということですが、1日のお仕事の流れを教えて下さい。

 朝5時頃起きて牛小屋の掃除をし餌をやって、朝ごはんを食べます。午前中は牧草を刈ったり作ったり作業をして、昼食。お昼休みをして夕方4時頃から牛を運動場に出し、小屋の掃除をして6時ごろから餌やりをします。1日2回は牛小屋の掃除をしますよ。

 セリ前は当然ですが、夏場は3日に1回は牛の体を洗います。

牛を飼う上で大変なこと、苦労されたこと、つらかったことは何ですか

 牛を死なせた時が一番つらいです。そのときは「もうやめよう」と思いますが、次に子牛が生まれた時「やっぱり頑張ろう」と思いますね。なかなかやめられません(笑)

 牛は人間みたいに物を言わないですから、注意して見ておかなければなりません。もうだいたいわかるようになりました。

―では牛を飼っていて良かったこと、嬉しかったことは何ですか?

 (子牛が)高く売れた時は嬉しいですね。天草で1番高値がついた時は、『だんこえ(糞)』を運ぶ時も軽く感じます(笑)もう何回か1番をとりました!

心がけていることや工夫していることは何ですか?

 詳しいことは企業秘密ですが、母牛の発情を見逃さない事ですね。それと子牛の病気を見逃さない事。1頭かかればすぐ移ってしまうので怖いです。

―病気と言えば、今年宮崎県で口蹄疫が発生しましたが、心配されましたよね?

 はい、心配しました。家の中までしっかり消毒しました。家の周りは石灰で雪降ったように真っ白。隣の家は農家ではないのですが、理解があって「うちまでまいてください」と言って下さったので隣の家までまきました。

 病気が発生してしまった時はしかたないと思いますが、それを外に出さない・移さないようにすることも心配しました。

―今年の目標を教えて下さい。

 今は母牛を3頭飼っていますので年間3頭(子牛を)出荷しますが、いつも最高値をねらっています。

 最高値といえば、佐伊津ではセリの後反省会をしますが、そのなかで最も高値がついた人がビール1ダースを出すようになっています。これからも出せるように頑張ります。

―これからの夢はなんですか?

 元気な間は牛を飼いたいですね。今年は金婚式を迎えます。お互い体に注意しながら出来る限り牛を飼いたいと思っています。

 

 




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